国民年金に加入している場合には、毎月の保険料を納付しなければならず、場合によっては数年分をまとめて口座振替での引き落としとすることにより、正規の保険料よりも割り引いてもらえることもあります。しかし、人生には失業などのさまざまな困難が待ち受けており、ときには事情により保険料を全額納めることが難しい場合もあります。こうしたときに、そのまま保険料を未納にしてしまうと、あとから強制的に徴収されることになり、きわめて不利ですので、年金の制度的に認められている保険料免除制度などを活用するのがよいといえます。保険料免除制度は、所得がきわめて少なく、本人や世帯主、配偶者の前年の所得が一定の基準以下である場合や、本人が失業して所得がなくなってしまった場合などについて、申請により認められる制度です。保険料が免除される金額については、状況によって異なり、全額が免除される場合もあれば、半額など一部だけが免除される場合もあります。保険料を未納にした場合と違って、受給資格期間には反映されることになり、たとえば不慮の事故などで身体に障害を負ってしまった場合には、障害年金を受け取る権利も保障されますので、かならず手続きはすませておく必要があります。
年金という言葉は、働き始めた人ならばみんなが知っている言葉です。しかし「払ってももらえない」というネガティブなイメージを持っている人が多く、そのイメージばかりが独り歩きしてしまっていて実態はあまり知られていません。年金とは支払いをした保険料を国に預け、国に運用してもらい、お金が必要になった年齢で保険料とそこまでに得た利益を分配してもらう制度のことです。日本では、現在支払われたものが、今必要としている人に支払われるという賦課方式を取っているため、これからの少子高齢化の時代になると保険料を支払う人が少なくなることがわかっているため「支払ってももらえないんじゃ?」という不安を持っている人が多くいます。保険料の支払期間が25年を超えなければ実際に自分が必要な時にもらえないという長期の支払いに対する不満や不安がありましたが、法制度が改正されたことにより、年金への加入期間が10年以上で受給できることになりました。そのため、25年は長い、と思っていた人も加入されやすくなっています。しかし、加入期間が長ければ長いほどもらえる金額が多くなるのは変わらず、10年の加入の場合だと月額にして16000円ほどという試算がされています。
2024/10/7 更新